測定原理
レーザ振動計の測定原理:マッハ・ツェンダー干渉計とドップラー効果。
1 分で読めますレーザー・ドップラー振動計測技術

レーザ振動計測の原理
移動する物体から後方散乱された光には、速度に応じた周波数変化(ドップラー効果)が生じます。この周波数シフトを干渉計で高精度に測定することで、振動情報を取得します。
ドップラー効果
接近する(遠ざかる)波源から波が発せられると、連続する波の山は、発せられたときよりも短い(長い)時間間隔で受信器に到達します。この周波数の変化として知覚される現象は、ドップラー効果として知られています。音響における同様の現象は、例えば緊急車両が通過する際に、サイレンの音程が見かけ上変化することで確認できます。測定される周波数シフト Δf光速(波長 λ のレーザ)光速は、実用的な振動計測において、非常に良い近似で速度 v に比例し、
周波数変化光速 = 2 v/波長光速 。
振動計測
この測定原理では、検出した周波数シフトから、レーザ光を後方散乱する表面の速度 v(t) を求めます。変位 d(t) と加速度 a(t) も同様に導出できます。周波数 f、変位 d(t) = D sin(2π f t) の調和振動の場合、変位、速度、加速度の各振幅 D、V、A には、次の関係があります。
振幅 = 2円周率 振動速度 = 4π² 周波数² 変位 。
干渉計
周波数変化は、マッハ・ツェンダー干渉計によって、電子回路で後段処理できる周波数範囲の光強度変化に変換されます。干渉計内では、ビームスプリッターがレーザ光を参照光と測定光に分割します。測定対象物で反射した測定光は、再び参照光と重ね合わされます。フォトディテクタで測定される光強度には、参照光 I の光強度と光速、反射光 I の光強度の和に加えて速度、さらに、2つの光線の光路長差 Δz に依存する成分も含まれます。
光強度(t) = 光強度光速 + 光強度速度 + 2 (光強度光速 光強度速度)1/2 コサイン (2 円周率 変位変化(t)/波長) 。
ヘテロダイン測定原理
測定対象物の動きによって生じる強度変化は、対象物が測定装置に近づく場合も遠ざかる場合も同じであるため、移動方向を判別できません。この曖昧さは、音響光学カプラを用いて参照光の周波数を一定量 f基準 だけシフトさせるヘテロダイン方式によって解消されます。測定対象物が静止している場合、2つの光線の干渉により、周波数 f基準、すなわち参照光と測定光の周波数差に相当する明暗の変化が生じます。
この搬送波信号 ∝ cos (2 π f基準) は、測定対象物の動きによって変調されます。移動方向に応じて、明暗変化の周波数は高周波側または低周波側へシフトします。
復調
測定対象物の運動情報は、光強度の時間変化を復調することで得られます。デジタル信号に変換した後、高性能な信号処理によって、測定対象物表面の変位と速度をリアルタイムで算出します。速度と変位はいずれも復調可能です。